珊瑚
Coral
珊瑚は古代から宝石や美術品として珍重されており、25,000年以上の歴史を持つ素材です。
中でも赤珊瑚は特に人気があり、その中でも赤色が深いものは「血赤珊瑚」と呼ばれ、非常に高い評価を受けています。しかし、珊瑚は乱獲の影響で絶滅の危機に瀕しており、美術品としての価値はますます高まっています。
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珊瑚の歴史
珊瑚と人間の関わりは、約25,000年前の旧石器時代にまで遡ります。最初に珊瑚を採取した地域は、地中海沿岸のイタリア、アルジェリア、モロッコとされており、当時の珊瑚は比較的浅い水深20m〜90mに生息していたため、漁師たちは素潜りで珊瑚を採取していました。
古代ギリシャやローマの壁画には、珊瑚樹(木の枝の形をした珊瑚)が描かれており、当時はインテリアとしても使われていたという記録があります。また、装飾品としての珊瑚には魔除けの意味も込められており、多くの神話にも登場しています。その後、珊瑚は装身具や祭祀具として世界中に広がっていきました。
日本に珊瑚が初めてもたらされたのは、7〜8世紀頃です。仏教とともに聖武天皇に献上されたことで、珊瑚の歴史が日本においても始まります。現存する最古の珊瑚は、正倉院に所蔵されている「礼服御冠」の残欠であり、そこに珊瑚のビーズが含まれています。これらの珊瑚は、シルクロードを通じてペルシャや中国を経て運ばれた地中海産であり、当時は非常に希少で貴重なものとして扱われました。
江戸時代には、珊瑚の底引き網漁法が考案されていましたが、この漁法が広まったのは後の時代です。江戸時代の幕府は、庶民に対して贅沢を禁止する倹約令を敷いていたため、珊瑚などの贅沢品を持つことは許されていなかったのです。特に土佐などの沿岸地域では、珊瑚の存在は知られていたものの、藩主の命令によって採取や公言が禁じられていました。
珊瑚漁が解禁され、商売や貿易が自由に行われるようになったのは明治時代に入ってからのことです。この頃、イタリアの商人たちが新たな珊瑚産地を求めて土佐に移住し、新しい研磨技術を日本にもたらしました。これにより、日本は珊瑚景気に沸き、1,901年(明治34年)頃には高知、鹿児島、長崎で16トン以上の珊瑚が水揚げされ、日本は輸入国から輸出国へと変わりました。
その後も珊瑚漁は伊豆諸島や小笠原諸島、沖縄県にまで広がり、1,984年(昭和59年)には潜水艇による珊瑚漁が開始されました。これにより、日本の珊瑚漁はさらに発展し、地中海を凌ぐ規模となっていきました。
珊瑚は植物?
珊瑚は、見た目やその静止した状態から、海藻などの植物と誤解されがちですが、実際にはイソギンチャクやクラゲと同じ仲間の「動物」です。
珊瑚は「ポリプ(珊瑚虫)」と呼ばれる小さな腔腸動物の一種であり、海中で群体を形成します。
海岸で見られる珊瑚礁の珊瑚と、宝石珊瑚とでは種類が異なり、ポリプの構造によってそれぞれ分類されます。
珊瑚礁の珊瑚
珊瑚礁を構成する珊瑚は「六放珊瑚(ろっぽうさんご)」と呼ばれ、6本の触手を持っています。
この珊瑚は褐虫藻という藻類と共生しており、藻類が光合成を行うため、浅くて暖かい海域に生息しています。成長速度が比較的早く、1年で約10cm成長する種もありますが、その骨格は軽石のように脆く、宝飾品には適していません。
宝石珊瑚
一方、宝石として用いられる珊瑚は「八放珊瑚(はっぽうさんご)」と呼ばれ、8本の触手を持ちます。
この珊瑚は水深100m以上の深海に生息し、ゆっくりと成長します。宝石珊瑚の骨格は非常に硬く、人間の歯と同じくらいの硬度を持っています。磨かれると美しい光沢を放ち、古代から装飾品として多くの人々を魅了してきました。特に、1cm成長するのに約50年かかる種類もあり、潮の流れが速い環境ほど美しい枝を作ると言われています。
宝石珊瑚の種類
宝石珊瑚は大きく分けて「血赤珊瑚」「赤珊瑚」「桃色珊瑚」「白珊瑚」の4つの種類があります。それぞれの色や産地、希少性により市場での評価も異なります。以下、それぞれの特徴を詳しくご紹介します。
血赤珊瑚(ちあかさんご)
血赤珊瑚は黒みがかった濃い赤色が特徴で、宝石珊瑚の中でも最も希少とされています。
特に、土佐の血赤珊瑚は「オックスブラッド」と呼ばれ、世界中で最高級品として評価されています。その深い色合いから、二次流通市場においても非常に高い評価を得ることが多いです。
- 主な産地 高知県、鹿児島県、沖縄県、宮古島、小笠原諸島、五島列島
赤珊瑚(あかさんご)
赤珊瑚は、透明感のある薄い赤から深い赤まで、幅広い色合いを楽しめます。その品質の良さから、以前は大量に海外に輸出されていたこともあります。地中海沿岸で採取される赤珊瑚(紅珊瑚)は、特にイタリアやフランスで人気があります。
- 主な産地 高知県、五島列島、相模湾、小笠原諸島、鹿児島県、台湾
桃色珊瑚(ももいろさんご)
桃色珊瑚は、朱色がかった濃い桃色からオレンジ、白に近いピンク色まであります。特に「エンジェルスキン」と呼ばれる淡いピンク色の珊瑚(本ボケ珊瑚)は非常に貴重で、「幻の珊瑚」とも称されるほどです。乱獲による採取禁止が影響し、その価値は血赤珊瑚を上回ることもあり、二次流通市場でも高い需要があります。
- 特徴 濃いピンクから白に近い色合い。採取禁止により希少価値が高まっている。
白珊瑚(しろさんご)
白珊瑚は、その名の通り純白や淡い黄白色を持つものが多く、特に純白のものや象牙色のものは希少です。原木も非常に珍しく、市場に出回ることは少ないですが、帯留めやブローチ、彫刻作品などに加工されるとその美しさが際立ち、人気があります。
- 特徴 純白や象牙色が希少で、細工により美しさが強調される。
各種類の宝石珊瑚は、その希少性や色合い、加工の美しさによって市場での価値が変わりますが、特に血赤珊瑚や本ボケ珊瑚は、非常に高価な評価を受けることが多いです。
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